「セブンイレブン公取委調査」について思うこと
こんにちは、橋爪です。
大変大変長らく更新をしておりませんでしたが、気が向いた時に更新しようと思い、
今回「セブンイレブン公取委調査!!」のニュースを見て、気が向きましたので、少し思った事を書いてみようと思います。
セブンイレブンとは、誰もが知っているコンビニエンスストアですね。
日本にコンビニという業態を導入・開発し、定価販売なのにもかかわらず、日本の小売業のトップになった企業です。
コンビニはスーパーやディスカウントストアと違い、安さではなく便利さを切り口にした小売業態です。そして、その便利さを維持するために粗利率の高い収益モデルが作り上げられていきました。それゆえに値引きをしないのです。
値引きをするとどうなるのか…
- 一時的にはロスが減るため、仕入費用が回収できる
- 仕入費用が回収できるため、発注が甘くなり仕入量が増えがちに…
- 在庫量が多くなるため、店頭に売れ残り、鮮度の悪い商品が目立ち始める
- 値引きが慢性化し、「あそこのお店は8時以降には安くなる」と値引き目当てのお客さんが定着
- 値引き前には値引きのタイミングを見計らったお客さんがウロウロしだす
- お客さんも店側も値引きに慣れてしまい、値引きしないと売れなくなる
このように、一時的なメリットはありますが、中長期的にみると、粗利率が低下するモデルへとどんどん変貌していきます。
また、当然に「値下げの作業」が店舗作業として加わります。
コンビニの店内作業は、一人でレジや品出し、発注、総菜作り、掃除などいくつもの仕事をしなければならない所にさらに値下げ作業が加わるのです。
値下げというのは、直接利益を操作する行為ですので、アルバイト店員に任せることは経営者としてはリスキーなことではないでしょうか?
アルバイト店員がお友達にだけ値引きして販売するなどは、日常茶飯事になるような気がします。
今回、訴えたFCオーナーは、セブンイレブンを訴える前に、
- コンビニエンスストアのビジネスモデルを正しく理解すること
- すぐれた需要予測システムを過信しすぎず、地域の需要を肌で感じて精度の高い発注を、日々行うこと
- 廃棄する「もったいない」という心の痛みと、「仕入費用が回収できない」という経理上の痛みを正しく感じ、従業員教育に生かすこと
- 集客力を上げる努力をすること
などを、地道にやることが必要なのではないでしょうか?
これらを地道にやってもなお立ち行かない現状もあるかとは思いますが、値引き販売すれば解決するという問題ではないと思います。
コンビニFC本部としても、廃棄に回る分の仕入費用の内、FCオーナーの責任範囲外の分に関しては補填する制度を設けるべきではないでしょうか。
少なくとも、どれだけ努力しても収支が安定しない立地への出店を認めた分の責任は、本部側が持ってしかるべきだと思います。
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コメント
「ペガサス会員」さん、「問題の本質を見抜け!」さん、そして名無しさんコメントありがとうございます。
こうやって、小売業に対する議論の場としていただき、大変光栄です。
ビジネスの世界に正解はありませんから、皆さんのご意見それぞれが、一つの考え方として肯定されていいものだと思います。
ただし、実際のビジネスでそれぞれの考え方を実践した時に結果は違ってくるはずです。
私個人としては、「ペガサス会員」さんのご意見に同調いたします。
コンビニという業態を正しく理解し、その利点をうまく使っていくことがFCオーナーがすべきことと思います。ですから出店時の用地確保の段階から知恵を絞らなければいけません。
FC本部の開発スタッフもサラリーマンです。
社としての大きな理念・目標は理解しつつも、「1年で30店舗出店すること」などが担当者のノルマとして課された場合、時として、「出店すること」が目的にすり替わり、結果として努力しても売り上げに結びつかないような立地に出店をしてしまうこともあります。
過去にそういった物件を本部から紹介されて開業したオーナーが本部に対し、いい思いを抱くはずもありません。
※「ペガサス会員」さん、二重投稿になっていましたので、一方を削除いたしておきました。
※名無しさん、できればハンドルネームで結構ですので、名前を入れていただきたいです。
投稿: 橋爪 | 2009年3月 5日 (木) 09時14分
便利だからコンビニで多少高くてもコンビニで買うんだから
わざわざ値引きの時間を待って買うような客層はもっと安い他の店を利用するはずです。
ここで廃棄を昼食時などの混雑時を除く時間で販売することは今までコンビニを利用しないような客層を呼び込むことになると思います。いわゆる自己選択型の価格差別です。在庫量についてはPOSのデータをしっかりと利用すれば大きく外れた発注ができると思いますが・・・
投稿: | 2009年3月 4日 (水) 23時25分
本部から提供されるのは地区の販売傾向や自店の前年対比ベースで数字は明確だけどりんごのみかんのおいしさを比較するようなもので全く意味のない数字しか用意できません。日商規模・立地条件・店のレベルなど地域横断的なマトリクス型の数値分析に基づくベンチマーキングや提案を依頼してもなしのつぶてです。
この言葉について深く知りたいと思いました。
どういう数字化並べられているのかは分かりませんが、コンビには昨比の数字だけで判断しているのでしょうか?
昨比の数字はあくまで参考数値ですよ。昨比の数字が異常値である場合もあります。天候与件、地域行事予件、欠品による機会ロスもあります。数字は金額ベースですか、数量ベースですか、客単価ですか、買上点数ですか、買上率ですか。又、数字が取れないのであれば、経費削減が必要です。
コンビニの1時間当たりの適性人時は何人時ですか?コンビニの作業内容を見る限り人時の過剰が発生していると思います。
いや、人時過剰しています。だって、アルバイトにとって楽と感じてしまう環境がありますから。又、客目線で一番対応が悪いのがコンビニですからね。
また、私の考えが正しいとはいえませんが、コンビニにBRは不要である。1日3回の搬入でまかなえるフェイシング数で棚割を維持すべきだと思います。品出しという余計な作業が発生し、それでもべちゃくちゃしゃべる余裕があるということは人が多すぎるんですよ。特にFCの個人商店経営の店舗はBRに在庫を抱え、余計な作業を発生させているのではないでしょうか?オーナーの過剰労働は確実に防げますよ。正しいことをすべて行っていれば。
棚割維持、マニュアルどおりに人材の教育を行い、労働分配率を適正にし、適正発注で廃棄品を削減し、利益率を確保することで赤字は防げると思います。もし、すべてを完璧にこなし、なお赤字が続くのであれば立地の問題。スクラップすべきなんです。そこの見極めをOPして1年、2年で判断すべきなんですよ。
判断するのはFC本部であり、別の立地を探すのも店舗開発の役目ですが・・・
そのフォローまでFC本部が行っていなければ本部の責任です。
しかし、私が述べた上記のことをひとつでもかけていればオーナーの責任と私は思います。
投稿: ペガサス会員 | 2009年3月 1日 (日) 23時54分
ペガサス会員さま、
あなたのおっしゃることも正論です。
適正な品揃え・ボリューム感、売れ筋の欠品防止などなどどこの店でも脳みそで汗をかいて思慮・維持していると思います。だから、廃棄も出るのです。景気の良い時はそれでもお店は利益が出ました。しかし、最近もコンビニはタスポ効果で景気が良いように外部からは見えているようですがよいのはたばこの売り上げで中食などデイリー商品はじり貧状態です。また、人材教育の指摘はあるものの世の中では派遣切り・リストラなどで人材があふれているように見えますが、現在の経営的に可能な賃金体系で、コンビニで働こうとする人・働ける(能力・適性的に)人はきわめて少なく、慢性人手不足の状態で名ばかりのオーナーの家族が過剰労働せざる得ないかんきょうであることを理解すべきです。また、科学的なといいますが、本部から提供されるのは地区の販売傾向や自店の前年対比ベースで数字は明確だけどりんごのみかんのおいしさを比較するようなもので全く意味のない数字しか用意できません。日商規模・立地条件・店のレベルなど地域横断的なマトリクス型の数値分析に基づくベンチマーキングや提案を依頼してもなしのつぶてです。
一言でいえばこのような厳しい環境になったにもかかわらず、本部は時代に対応して進化・改革ができていないということです。
確かにお店には小学生から大学生までいろいろな意味でレベル的な差はあります。その割には本部は相変わらず小学生レベルの対応しかできていないということでしょう。
その意味では直営店は全くのその小学生レベルを呈する典型でしょうね。(直営店では廃棄予算に異常な締め付けがあります。そのため、社員店長は自腹で廃棄になりそうな商品を買って、捨てるそうです)
まとまりのないコメントになってしまいましたが、なぜ今公取が動かなければならないかということの歴史的な背景・フランチャイズビジネス課題などをもう少し知っていただきたい。
投稿: 問題の本質を見抜け! | 2009年3月 1日 (日) 20時00分
私は、セブンイレブンの考えが正しいと思いました。
FCで経営しているコンビニエンスストアの売場の実態として挙げられることは、
①標準化された店舗があっても標準化した仕入ができていない。結果として、棚割の乱れ、品種の欠落が発生、客数減少、売上減。
地域性ばかりにとらわれすぎ→標準化された店舗があって本来のコンビニの役目を果たす。
②本来の売れ筋商品の見極めができていない。おにぎりでは鮭、梅、おかかの欠品、挙句の果てに、売れそうだと思われる斬新な商品の過剰→結果として商品構成グラフの維持ができていない為、便利さを失う。
③パート、アルバイトの教育ができていない→お客様は気分が悪くなる→二度と買い物したくなくなる
簡単ですがまだまだ考えれば出てくることはたくさんあります。
要するに、チェーンストアであることをオーナーは理解していない。個人商店という考えから脱却できていない。チェーンストアは科学である、理論で物事を考えるという基本姿勢がなく、また勉強もしていない。
チェーンストア理論から考え、行動すれば、オーナーの考えは間違っているということが分かるはずです。
廃棄弁当ゼロも可能な数字です。私は札幌のローソン直営店でアルバイトをしていましたが、廃棄品が少なく、残念な思いをしたこともあります。発注作業を基本どおりに行い、感覚での発注をやめれば防げることですね。オーナーが甘いと私は思います。
しかし、店舗の売上は立地でほとんど決まりますので、赤字店舗は、事前調査をしていなかったことが原因なのでは?
投稿: ペガサス会員 | 2009年2月27日 (金) 12時51分
「問題の本質を見抜け!」さん、コメントありがとうございます。
私自身もコンビニFCの契約については深くは知りませんし、セブンイレブンの件もニュース記事で見ただけですので、「問題の本質を見抜け!」さんのおっしゃるとおりのご批判はごもっともです。
売れども、働けども赤字から脱却できないFCオーナーが数多くいらっしゃることは事実ですし、そういう方々からすれば、私の意見は「キレイごと」としか映らないのではないかとも感じます。
私も転職する際に、脱サラしてFC経営をしようかと考えたことがあります。
自分の資金・時間をつぎ込んでやるには、そのビジネスモデルが自分に合ったものなのか、自分にできるものなのか、市場性はあるのか…など、スタートするには相当の準備と心構え、家族の協力が必要だと思い、当時は断念しました。
特にコンビニFC経営は個人事業主としてやるにはハイリスクローリターンではないかという印象を持ちました。
私が断念したことを、思い切り、実際に経営しておられる方々のご苦労はすべて理解することはできませんが、少しでも脱却のヒントになればなぁと思います。
投稿: 橋爪 | 2009年2月23日 (月) 09時50分
非常にごもっともな意見です。しかし、現行のFC会計の仕組みを理解できれば、売価還元法による売上総利益のロイヤルティ計算方式がいかに陳腐化・一方的なものであるかがわかるでしょう。その結果、仕入時点の売価計算で本部利益は確保され、廃棄が出ようが、棚不足が出ようが、すべてはFC店負担として、低日商店もしくは契約タイプによっては売れども・働けどもお店として赤字が増えて借金生活をしている事実を知るべきです。あなたのようなGMS出身の方は直営店での経験からくる理想だけで、コンビニFC店での運営・経営の実態をもっと勉強されることをおすすめしたい。
投稿: 問題の本質を見抜け! | 2009年2月21日 (土) 21時09分